Olasonic(オラソニック)のUSB DAC内蔵プリメインアンプ「NANO-UA1」

これを読んでくださった皆様はOlasonic(以下「オラソニック」)というブランドをご存じでしょうか。今回はオラソニックのUSB DAC内蔵プリメインアンプ「NANO-UA1」が手に入ったのでレビューしてみることにしました。

Olasonic(オラソニック)について

2010年に株式会社東和電子が立ち上げたオーディオブランドです。第一弾として卵型のPCスピーカーを登場したのがTW-S7です。フルレンジ一発で定位が素晴らしく音質の良いモデルでした。

これが大ヒット。その後もTV専用スピーカーや卵型のPCスピーカーをさらなるブラッシュアップしてきました。

卵型のPCスピーカーにとどまらずCDジャケットサイズのオーディオシステム「NANOCOMPO(ナノコンポ)」シリーズを新たに投入してきました。(今回のレビュー商品はこのラインナップにあるNANO-UA1です。)

こちらもヒットし「NANOCOMPO」シリーズはラインナップを増やしました。USB DAC内蔵のプリアンプやパワーアンプ、ネットワークオーディオプレーヤーを登場をしてきました。

しかし2017年になると開発をストップ。これまで株式会社東和電子が育て上げたオラソニックはインターアクション株式会社にブランド売却をしました。その後もオラソニック商品は販売してきましたが、2022年8月31日をもって事業終了。サポートも2023年8月31日で終了になりました。とても名残惜しいブランドです。

仕様

【オーディオ入力】
USB(Type B)、OPT(光デジタル)、COAX(同軸デジタル)、LINE(アナログ/3.5mmステレオミニ)
【音声フォーマット】
USB :~96kHz/24bit(リニアPCM)
OPT,COAX:~192kHz/24bit(リニアPCM)
【USB接続環境】
Mac OS9.1 / OS X10.1以降
Windows XP / Vista / 7 / 8
【スピーカー出力】
26W+26W(4Ω)(ダイナミックパワー)
13W+13W(8Ω)(ダイナミックパワー)
【ヘッドホン出力】
54mW+54mW(300Ω)、φ3.5mmステレオミニジャック
【アンプ方式】
SCDS(スーパー・チャージド・ドライブ・システム)方式
【周波数特性】
5Hz ~80,000Hz(1W出力時)
【電源】
AC100V~240V(AC電源アダプター使用)
【消費電力】
無音時 約5W、最大出力時 約20W
【外形寸法】
149(W)×33(H)×149(D)mm(突起物含まず)
149(W)×39(H)×175(D)mm
【重量】
890g(アンプ本体のみ)
【保証期間】
1年
【付属品】
リモコン、AC電源アダプター、AC電源ケーブル、USBケーブル、取扱説明書
【ケーブル長】
USBケーブルは約90cm (プラグを含まず)
AC電源ケーブル+AC電源アダプターは約2.5m
説明書より引用

外観

そんな訳で「NANO-UA1」です。元箱がとてもオシャレです。

本体を正面から見た様子です。電源ボタン、入力切替ボタン(USB,OPT,COAX,LINE)、ボリュームとなっており一通り主要な入力等はあります。またシンプルで見た目も良く、インテリアにもなじむためデザインに飽きがきません。ちなみにダイキャスト製で高級感もバッチリあります。ただし計器パネルにあるBASSやMUTE、RIMはリモコンがないと使えません。

サイドです。普通ならネジの一つぐらいあるのですが、どこを見てもありません。こだわった設計にエンジニアの魂を感じます。

天板です。「NANOCOMPO」という表記があります。ここまでの写真も見て分かる通りコンパクトで、仕様でも記載したようにサイズは149(W)×39(H)×175(D)mmとなっておりCDケース3枚程度の大きさです。

裏面です。ウレタン系のインシュレーターが4つついており、制振性に優れているため余計な響きを抑えてくれそうです。

背面です。赤で統一されております。INPUTはLINE、COAX、OPT、USBです。そしてスピーカーターミナルとDC INです。INPUTを見て分かる通りこちらはDACが内蔵されています。スピーカーターミナルは通常よりも小さいですが確りとした作りであり太いスピーカーケーブルも取り付けられます。

USBケーブル

電源ケーブル

説明書

なお説明書には電源ケーブルの接続方法が記載されており、エンジニアのこだわりが感じられます。

なお、リモコンですが残念ながら入手できませんでした。

視聴機の紹介

USB DAC内蔵プリメインアンプ:Olasonic NANO-UA1
スピーカー:DENSO TEN TD307MK3
スピーカーケーブル:AudioQuest Q2

今回、太めのスピーカーターミナルということでバナナプラグに対応したスピーカーケーブルを持ってきました。

実はオーディオクエストの完成品スピーカーケーブルは初心者にとってとても頼りがたいのです。なぜならスピーカーケーブルに矢印、左右の表記がついています。

全てのケーブルを接続した様子

視聴レビュー

オリジナル・サウンドトラック『ハリー・ポッターと賢者の石』
トラック19:ヘドウィグのテーマ

クラシック曲です。
音色に対してしっとりとした透明感があり、きれいに音が聞こえます。それでいてどこかのポイントを強く主張するような音もしないので安心してクラシック曲が聴けます。ただガッツのあるアンプではないので、人によってはシンプルな音色に聞こえてしまい合わない方も出るかもしれません。

『劇場短編マクロスF ~時の迷宮~』主題歌「時の迷宮」(通常盤)
トラック1:時の迷宮

アニソン曲です。
こちらはボーカルですが、先ほどのクラシック曲と同様にしっとりとした透明感があります。少しきつい音色でも、このしっとり感がうまくマッチングしてくれます。それでいてシンプルに表現してくれるためこちらも安心して聴けます。

総評

しっとりとした透明感のあるアンプでした。解像度はそこまで高くないもののデスクトップオーディオでは高級なオーディオジャンルに入る音色かと思います。そんな音色がヤフオクで1万円程度。これは安い!ぜひお試しあれ~

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