JVCケンウッドのコンポ「EX-NW1」

JVCケンウッドが力を入れているのがウッドコーンを使ったオーディオシステム。それを小型化したモデルが2017年に登場しました。実売55,000円程度でしたが、生産完了後も人気があり、未開封なら10万円、中古でも40,000円~50,000円程度するという中々値崩れしないコンポです。偶然にも安く購入できたので買ってみることにしました。

外箱は2箱で届きます。

スペック

https://www.jvc.com/jp/audio/lineup/ex-nw1/spec/
メーカースペックシートをご覧ください。

外観

スピーカー部です。全体的な外観はこんな感じです。幅110mm×高さ51mm×奥行182mmのサイズ感なのでとても小さいです。クレジットカードとサイズが同じぐらいです。

サランネットを外すとウッドコーンが見えてきます。ウッドコーンはフルレンジサイズの3cm。正直これで良い音がでてくるのかちょっと心配になりますが、内部のスピーカーユニット背面にはメイプル材ウッドブロックが備えられており、ユニットが発生する不要振動を低減するだけではなく重量が付加することで解像も上がっているそうです。

スピーカー部には専用傾斜スタンドがついています。音方向をリスナーの耳に近づけるとともに、小型スピーカーが苦手な低音再生を補強してくれます。※土台とスピーカー部はネジで固定されており取外し不可です。

背面には4cmのパッシブラジエターがついています。バスレフダクトの風切り音ノイズなどを低減させる効果があるようです。ちょっと嬉しいのがこのサイズでバナナプラグ端子対応しており、将来的にアンプをさらなる高級品に変えても安心して使えます。

裏側にも振動を抑えるパーツと音の方向性を造りだすパーツが加えられており、音のこだわりを感じさせられます。

アンプ部もコンパクトです。幅110mm×高さ51mm×奥行182mmで、クレジットカード横3枚分いくかいかないかのサイズです。

電源ボタンは上にあるのが凄いと思います。最近は電源ボタンを上に配置する小型アンプが増えてきましたが、この当時はそこまで多くありませんでした。ちなみにBluetoothやNFCにも対応していることが分かりますが、どうやら動作不安定のようです。なので今回こちらは未使用です。

フロントはUSBやBluetoothなどの切り替えするSOURCEボタン、再生/一時停止ボタン、ヘッドフォン出力させるPHONES端子、USBメモリなどの差し込むUSB入力端子、ボリュームなどがあります。

背面はDC電源入力、AUDIO入力(3.5mmステレオミニ)、USB(再生専用)、光デジタル入力、角型光端子入力(PCM信号のみ/サンプリング周波数 32kHz~96kHz)、スピーカー出力があります。

底面も今回は見ていきます。廃熱用のスリットの他に大きいインシュレーターが4つついています。プラスチック製です。銅メッキネジも好印象です。

リモコンは薄型コンパクト仕様です。電池はボタン電池となっています。

説明書一式

接続状況

設置状況

電源ケーブルは取り忘れました。すみません。USBケーブルは中古購入のため付属品として欠品しておりました。

視聴機の紹介

PC:自作PC※(CPU:i7-4771 MB:Z87Pro-vedition Power:FOCUS-PX-Sなど)
TV:TOSHIBA REGZA 55X930
STB:Apple AppleTV 4k 64GB
コンポ:JVCケンウッド EX-NW1


視聴レビュー

【PC音源】※Amazon Musicより
『絶対love×love宣言!!』
トラック1:絶対love×love宣言!!

3人の声優が歌うキャラソンです。奥行き感のあるボーカルが楽しめました。
ボリュームを15で聞くと満足ですが、35ぐらいまで上げてリスニングすると、耳疲れしてしまいます。
この音源は高域特性が強いのでその印象は強くでますが、バランスの良い音源ならそこまで耳疲れしません。

映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』オリジナル・サウンドトラック』
トラック24:瑠璃色の地球

広瀬すずによるカバーソングです。ウッドコーンらしいしっとりなめらかさが出ています。
ユニット口径は小さいので無理はありますが、相性が良く、ボーカル単体になった瞬間、最上級の声を聴くことができます。

【光入力】NetFlix→Apple TV4K→55X930→EX-NW1※いわゆるテレビから出力しました。映画やアニメなどでも使ったらどうなるか試してみました。

『機動戦士ガンダム第08MS小隊』
エピソード01:二人だけの戦争

肉付き感のある音はでないものの、声、BGM、爆発シーン、ビームを打つ音の抜け感がたまらなく良いです。特に宇宙空間のシーンは「静けさ」と「緊張感」が感じられとても良い印象を持ちました。

『食べて、祈って、恋をして』(日本語版)

これはドンピシャでした。このユニットとの相性が良く、とても柔らかで甘美な印象を受けました。
男性も女性も同様で、作品に集中することができました。

総評

ユニット口径が小さいので、どうしてもパワフルな音はでません。
一応、低域~高域までソースに入っていれば、その匂いを感じることはできるものの、出ないものは出ません。

しかし、相性の良いソースは、この小さな口径から音がなっているとは思えないクォリティを発揮させます。
上記にあげている音源以外にも色んな音源を聞きましたが、単体の楽器やボーカルものと相性が良いです。

複数人いるタイプの音源だと難しいです。小音量(1~15程度)で聞く場合は問題ありませんが、大音量(35~40)にすると音に無理がでてしまい聞き疲れします。サランネットを取り付けると緩和されますが、根本的な改善はできません。

なので、このシステムは本当に小音量で聞く専用で使うことがおススメです。
また、出張する際にホテルで「ちょっと良い音で癒されたい」とか考えたらこれを持っていきたくなります。そう考えたら専用ポーチとかあれば良いなぁと思いました。

JVCケンウッドはかなりぶっとんだ製品を出したものです。


コメント

  1. 渡邉 より:

    レビューありがとうございました。
    私は在宅勤務でコンパクトなデスクトップオーディオを探していて購入しました。唯一無二ですよね。
    私もBluetoothが不安定だったのですが修理に出して直しました。Bluetoothは何かと便利です。

    • 西園寺 正太郎 より:

      コメント頂きありがとうございます。おっしゃる通りEX-NW1は唯一無二の存在ですね。あれだけコンパクトながらもウッドコーン採用されております。これが登場するまではパークオーディオの5センチフルレンジスピーカーユニットが一番コンパクトだったと思います。また、デスクトップまわりでBluetooth対応アンプがあると何かと便利ですね。iPhoneで楽曲をとばしたり、iPadで映画をみるときにとばしたり、利便性が優れております。中古相場で一時期3万円以下で買えましたが、今や5万円が相場になっており高くなっており今も根強い人気がありますので後継機とかでてくると嬉しいですね。