TEACのUSBDAC「UD-505」

TEACは音が固いイメージがあったのですが、エントリークラスの「AI-301DA」を購入して、聞き疲れしない音であることが分かりました。今回はもう少し高いUD-505が、偶然にも中古で手に入ったので試してみることにしました。

スペック

対応フォーマット 
USB入力 
PCM16 / 24 / 32bit
44.1k / 48k / 88.2k / 96k / 176.4k / 192k / 352.8k / 384k / 705.6k / 768kHz
DSD2.8M / 5.6M / 11.2M / 22.5MHz
同軸デジタル入力 
PCM16 / 24bit
32k / 44.1k / 48k / 88.2k / 96k / 176.4k / 192kHz
DSD2.8MHz(176.4kHz/24bit DoP伝送で対応)
光デジタル入力 
PCM16 / 24bit
32k / 44.1k / 48k / 88.2k / 96k / 176.4k / 192kHz
DSD2.8MHz(176.4kHz/24bit DoP伝送で対応)
DAC部 
USB DAC旭化成エレクトロニクス AK4497 x 2
アップコンバート(最大)PCM384kHz/32bitまたはDSD 24.5MHz
デジタルフィルター 
PCMフィルターSharp Roll Off / Slow Roll Off / Short Delay Sharp / Short Delay Slow /
Low Dispersion”低分散特性” / オフ
DSDカットオフ周波数Narrow: 39kHz(2.8M時)78kHz(5.6M時)156kHz(11.2M時)312kHz(22.5M時)
Wide: 76kHz(2.8M時)152kHz(5.6M時)304kHz(11.2M時)608kHz(22.5M時)
オーディオ入力 
USBUSB B端子 USB2.0、アシンクロナスモード転送 / バルク転送
専用再生ソフトウエアTEAC HR Audio Player(Windows, Macintosh)
同軸デジタル(リア)RCAピン端子 x 1(金メッキ)
入力レベル0.5Vp-p
入力インピーダンス75Ω
光デジタル(リア)角形光デジタル端子(TOS) x 1
入力レベル–24.0 to –14.5dBm peak
同軸デジタル(フロント)3.5mmミニ端子※ x 1(光デジタル入力と兼用、自動検出)
入力レベル0.5Vp-p
入力インピーダンス75Ω
※付属のRCA-ミニプラグ変換ケーブルを使用することで、通常の同軸デジタル出力 (RCAピン端子)と接続可能
光デジタル(フロント)光ミニ端子 x 1(同軸デジタル入力と兼用、自動検出)
入力レベル–24.0 to –14.5dBm peak
アナログ(リア)RCAピン端子 x 1系統(金メッキ)
入力インピーダンス24kΩ
入力感度130mV
Bluetooth® 
Bluetooth®バージョン4.0
出力クラスClass2 (到達距離約10m)
対応プロファイルA2DP, AVRCP
A2DPコンテンツ保護SCMS-T
対応コーデックLDAC™, Qualcomm® aptX™ HD, aptX™, AAC, SBC
ペアリング記憶台数最大8台まで
オーディオ出力 
XLRバランスXLR端子 x 1系統(金メッキ)
出力レベル設定固定(0dB)、固定(+6dB)、可変、出力オフを選択可能
最大出力レベル2.0Vrms(1kHz、フルスケール、10kΩ負荷時、固定 0dB設定時)
4.0Vrms(1kHz、フルスケール、10kΩ負荷時、固定 +6dB設定時)
12.0Vrms(1kHz、フルスケール、10kΩ負荷時、可変設定時)
出力インピーダンス188Ω
RCAアンバランスRCAピン端子 x 1系統(金メッキ)
出力レベル設定固定(0dB)、固定(+6dB)、可変、出力オフを選択可能
最大出力レベル2.0Vrms(1kHz、フルスケール、10kΩ負荷時、固定 0dB設定時)
4.0Vrms(1kHz、フルスケール、10kΩ負荷時、固定 +6dB設定時)
6.0Vrms(1kHz、フルスケール、10kΩ負荷時、可変設定時)
出力インピーダンス150Ω
ヘッドホン出力 
端子16.3mmステレオ標準ジャック x 2(金メッキ)
端子極性(バランス)Tip: HOT, Ring: COLD, Sleeve: NC (GND)
端子極性(アンバランス)Tip: L, Ring: R, Sleeve: GND
端子24.4mm 5極ジャック「pentaconn」 x 1(金メッキ)
端子極性(バランス)Tip: L+, Ring1: L–, Ring2: R+, Ring3: R–, Sleeve: GND
最大出力 
バランス接続時700mW+700mW(32Ω負荷時)
アンバランス接続時500mW+500mW(32Ω x 1負荷時)
350mW+350mW(32Ω x 2負荷時)
アクティブGND接続時500mW+500mW (32Ω負荷時)
対応インピーダンス16~600Ω
クロック部 
内部クロック 
形式水晶発振器
クロック搭載数2基(44.1kHz系、48kHz系)
外部クロック入力 
端子BNC端子(金メッキ)
入力周波数10MHz
入力インピーダンス50Ω
入力レベル矩形波:TTLレベル相当
サイン波:0.5〜1.0Vrms
オーディオ性能 
周波数特性10Hz〜80,000Hz(+1/–3dB、PCM 192kHz入力、RCA出力、DF=off)
全高調波歪率0.002%以下(PCM 192kHz入力、RCA出力、DF=off)
S/N比110dB以上(PCM 192kHz入力、RCA出力、DF=off)
総合 
電源AC 100V, 50/60Hz
消費電力18 W(スタンバイ時 0.4W)
最大外形(W x H x D)290 x 84.5 x 248.7 mm(突起部を含む)
質量4.2 kg
付属品電源コード、RCA-ミニプラグ変換ケーブル、リモコン(RC-1330)、
リモコン用単4形乾電池 x 2、フット用クッション x 3、取扱説明書(保証書付)
メーカーページより引用

外観

小型でありながらもシンプルな構成で計器周辺がとてもキレイです。お値段はデュアルモノーラル構成でありながら、10万円程度の価格で買えるコスパの良いDACです。
※DACは旭化成エレクトロニクス社「VERITA AK4497」が左右に1基ずつ搭載されています。

A4サイズ(天面)の筐体は机の上やサイドボードなどのわずかなスペースにも設置が可能です。

計器類を見ていきましょう。

レバータイプの電源スイッチが良いです。デスク周辺に置いて、毎回レバーを上げるのが楽しくなります。もちろんリモコンでもONOFFは可能です。
左右各チャンネル4基ずつの出力トランジスタによって構成されたバランス型ヘッドフォンアンプに対応し、4.4mm 5極端子には「Pentaconn」が採用されています。なおディスプレイはOLED。
プリアンプとしても対応し、パワードスピーカーなどに最適。

天板はヘアライン加工が施されています。他社でもありましたが、どうやらこの加工は音が良いみたいです。

余談ですが……..内部はデジタル部とアナログ部を
完全分離したアイソレーション回路や左右独立した大容量
トロイダルコア電源トランスが搭載されており10万円台とは思えない高クォリティ設計

サイドパネルも独立しており、業務用製品のような引出しみたいになっています。

金属製シャーシを両サイドから包み込む8mm厚のアルミパネルにより、ねじれや歪みを防いで強固で安定した筐体を実現しているそうです。

レッグは3点構成。ESOTERICが3点構成多く、音のポテンシャルを引き上げるためにこの仕様らしいです。

レッグも良く見るとセパレートになっています。

フットベース部のフランジ形状部が3本のビスのフランジ部によってぶら下がる構造をしているらしい。

背面はバランス/アンバランス出力、USB、コアクシャル、Bluetooth入力、ちょっと珍しいのが外部クロック入力があります。

ハイレゾ相当(96kHz/24bit)の音質でオーディオデータを通信できるLDACコーデックに加え、48kHz/24bitで通信が可能なaptX HDにも対応。もちろんAACやaptX、SBCといった汎用性の高いコーデックにも対応しているので不自由なく安心して使える。

リモコンはESOTERICと似ており高級感があります。10万円台のリモコンとは思えません。

参考までに左がESOTERIC「K-05X」右が本製品。

写真には無いが電源コード、RCA-ミニプラグ変換ケーブル、、フット用クッション x 3、取扱説明書(保証書付)などが付属する。

視聴機の紹介

スピーカー:GENELEC 8010A
プリアンプ&DAC:TEAC UD-505



視聴レビュー

『COVERS-Sora Amamiya favorite songs-』
トラック03:フライディ・チャイナタウン

声優さんのカバーソングです。
パワフルで押し出し感が強く、音が良くのびてくれます。
音が固いというイメージがなく、素直にソフトに聴くことができます。
低中高域すべて申し分なく出ていますが、気持ち中高域よりです。

『SEVEN DAYS RAPSODY』
トラック03:ミシェル(BOSSA ver.)
ジャズも滑らかに表現してくれます。癒すような音色ではなく気持ちモニター的なのでちょっとお酒を飲みながら仕事の疲れを癒してくれそうな感じではなさそうです。音のSN比はおおむね良好です。

『THE BEST OF TARO HAKASE』
トラック04:春をどうぞ
音を見るという意味ではすごく活躍してくれます。細かな技法や音色のppからffにかける傾向はよくつかむことができます。デスクトップオーディオとして使いやすいと思います。

総評

モニター的なサウンドを民生ユーザーにチューンしたような音色でした。好みは分かれますが、ある程度の方なら使いやすいのではないかと思います。視聴レビューで色々と音楽を聴きましたが、筆者がさらにおススメする使用方法は映画鑑賞です。ここまでモニター的なサウンドならば映画鑑賞のような明良感のあるセリフにはもってこいです。そういう方にもおススメです。


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