コンパクトなアンプってどうよ?-マランツの「MODEL M1」を買ってた

2024年6月、マランツとデノンからコンパクト筐体を採用したアンプが登場しました。マランツは「MODEL M1」デノンは「HOME AMP-K」という型番です。スペックは質量が「MODEL M1」が0.1kg重いだけでほぼ同等です。違いは音質にあり「MODEL M1」はクリアな音質、「HOME AMP-K」はナチュラルな音質ということで今回はクリアな「MODEL M1」を買ってみることにしました。

MODEL M1 [ブラック] の製品画像

仕様

パワーアンプ部

定格出力:100W + 100W(負荷8Ω、20Hz~20kHz T.H.D 0.05% LPF 20kHz)
125W + 125W(負荷4Ω、1kHz T.H.D 0.05%)
出力端子:4~16Ω
S/N比(IHF-A):OPTICAL IN、HDMI IN(ARC/eARC):105dB
LINE IN:91dB
周波数特性:20Hz~40kHz ±3dB

アナログ部(LINE IN)

入力感度/インピーダンス:200mV/20kΩ
最大許容入力:2.5V

無線LAN部

ネットワーク種類(無線LAN規格):IEEE 802.11a/b/g/n/acに対応
(Wi-Fi®準拠)∗1
セキュリティ:WEP 64bit, WEP 128bitWPA/WPA2-PSK(AES)WPA/WPA2-PSK(TKIP)WPA3-SAE(AES)
使用周波数帯域:2.4GHz、5GHz

Wi-Fi®準拠とは、無線LANの相互接続性を保証する団体「WiFi Alliance」の相互接続性テストに合格していることを示します。

Bluetooth部

通信システム:Bluetoothバージョン4.2
送信出力:Bluetooth Specification Power Class 1
最大通信範囲:見通し距離 約30m ∗2
使用周波数帯域:2.4GHz
変調方式:FHSS(Frequency-Hopping Spread Spectrum)
対応プロファイル:A2DP(Advanced Audio Distribution Profile)1.3.2AVRCP(Audio Video Remote Control Profile)1.6.2
対応コーデック:SBC
伝送範囲(A2DP):20Hz~20,000Hz

寸法

Size M1 mm

重さ

2.2Kg

※メーカー仕様書より引用

外観

【外箱】
化粧箱が美しいです。ここ最近のマランツは「ラグジュアリー」なイメージがございます。

箱を開けると説明書がでてきます。

マランツのシールが美しいです。※中古購入なのでシールの位置がずれています

【フロント】
全体に黒のマット調でゴム塗装がされております。ゴールドのマランツマークが美しいです。音量+-、再生/一時停止マークがあり、静電容量方式タッチパネル仕様となっています。

【サイド】
こちらもゴム塗装が美しいです。しかしウレタン樹脂やエステル系樹脂系統の塗装であれば加水分解が心配です。できる限り湿気などがある場所での使用を避けるのがベストでしょう。

【トップ】
網状になっています。斜めからみると表面がデコボコしています。制振対策かと思われますが、このデコボコ具合も美しいです。

【アンダー】
底面はインシュレーターではなくラバー上になっています。真中にはカメラ用のネジが備わっており、三脚で取り付けると面白いかもしれません。

【リア】
HDMI(eARC/ARC)、OPTICAL IN、NETWORK、LINE IN、SUB OUT、USB、AC IN、IR IN、Bluetoothやコネクトボタンが備わっています。もちろんスピーカーターミナルは金メッキのバナナプラグ仕様です。

【説明書】
基本的なもので揃えており、細かい内容はwebで確認するようです。
※保証書は説明書のラストページにあり、メーカー5年保証となっています。

【付属品】
電源ケーブルとオプティカルケーブルです。リモコンの付属はありません。

準備

「MODEL M1」を使うには「HEOS」のアプリを使ってセットアップを行います。Google PlayApp Storeからダウンロードして設定を行います。ここで本体の無線LANやBluetooth設定し準備します。

【操作】
リモコンが付属していないのでアプリから行います。基本的に「入力ソース」「サウンドモード」「ダイアログエンハンサー」「ナイトモード」「ボリューム±」となります。

【詳細設定】
デジタルフィルター(2種類)、出力モード、クオリティなどの設定もこちらで行います。マニア的な使い方でも答えてくれる仕様です。

視聴機の紹介

テレビ:TOSHIBA REGZA 55X930
スピーカー:JERN 14DS
アンプ:Marantz MODEL M1

視聴&評価

MODEL M1の醍醐味はテレビとのHDMI連動です。
テレビなので『アニメ』を視聴しました。

『星降る王国のニナ』
第一話「はじめての姫」
フォルトナ国城下で孤児として暮らす瑠璃色の瞳を持つ少女ニナが、亡くなった王女アリシャに成り代わることを命じられ、大国ガルガダの第一王子セトに偽りの花嫁として嫁ぐ物語です。

4:15~ニナが王子セトにファーストコンタクトしたシーン。MODEL M1で視聴するとテレビの音よりも高音、中音、低音のバランスがよくなるので、より自然なセリフやBGMの臨場感もGoodです。クリアな音色も相まって楽しむことができました。

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次にAmazon Musicで『音楽』を視聴しました。

『怪盗』
back number

男性ボーカルの中高域がクリアでストレートにまっすぐ音を突き抜ける印象が伺えました。硬質な傾向があり音色はぼやけることなく聞きごたえがしっかり感じられました。

メインアーティスト:back number
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総評

10万円のアンプということでとても良いのですが、どちらかとテレビの音を持ち上げてくれるアンプです。AVアンプのように明瞭感を出すような傾向でもなく、ピュアアンプのように音楽性を出すような傾向でもなく、あくまで、テレビからの出力をそのまま持ち上げてくれる印象”どまり”です。もちろん多少は高級ケーブル類で改善します。

また、価格が10万円超え、テレビからの出力をそのまま持ち上げてくれるのであれば「テレビのスピーカーで十分じゃん」ということで買うメリットはないと思ってしまいそうですが、MODEL M1を使うと、単体スピーカーでならせるので、ボリュームを上げたときのキツイ音がしなく、自然なバランスで音を楽しむことができます。

アンプがコンパクトというところも良いです。A級やAB級などのフルサイズアンプはスペースをとってしまうので狭い部屋ではなにかと手狭になります。MODEL M1ならば、コンパクトなので設置場所を選ぶことなく使える上、筆者のようにスピーカーの間にアンプを置く方であれば、音の空間表現を阻害することなく使えます。

そして、大手レビュー記事にある大型スピーカーを使用した例、私が愛用しているスピーカーのように鳴らしにくいスピーカーもこのサイズ感のアンプでしっかり鳴るので完成度の高いことはまちがいありません。

ただし排熱は若干気になります。使用時はぬるま湯程度ぐらいまで暖かいです。スタンバイ時もほのかに暖かく電気代が気になります。そんな方はコンセント付近でONOFFのスイッチ付きコンセントを買えば解決しますので問題ないでしょう。



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