D-08uと言えばLUXMANのフラッグシップSACDプレーヤーです。D-08の後継機モデルで新たにUSBDACが追加されており使い勝手の良い新しいSACDプレーヤーです。発売当時は希望小売価格(税抜)110万円する高級機でしたが、中古相場で50万円以下になったので買ってみました。
仕様
対応ディスク 2チャンネルSACD、CD
対応サンプリング周波数 USB入力(PCM):32k、44.1k、48k、88.2k、96k、176.4k、192k、352.8k、384kHz(16、24、32bit)
USB入力(DSD):2.82M、5.64MHz(1bit)
COAX/OPT入力:32k、44.1k、48k、88.2k、96k、176.4k、192kHz(16、20、24bit)
アナログ出力電圧/インピーダンス 2.5V/300 Ω(アンバランス)、600Ω(バランス)
周波数特性 CD 5Hz~20kHz(+0、-0.5dB)
SACD 5Hz~50kHz(+0、-3.0dB)
USB 2Hz~50kHz(+0、-3.0dB)
全高調波歪率 CD 0.0015%、SACD 0.0011%、USB 0.0009%
S/N比(IHF-A) CD 123dB、SACD 106dB、USB 123dB
ディスクドライブ・メカニズム LxDTM(ダストプル-フ・シャッター付)
D/Aコンバーター バーブラウンPCM1792A(モノラルモード)×2
出力アンプ回路 完全バランス・ディスクリート ODNF Ver.4.0
電源電圧 AC100V(50/60Hz)
消費電力 36W(電気用品安全法の規定による)
1W(スタンバイ時)
外形寸法 440 (幅)×154(高さ)×413(奥行き)mm
奥行きは前面ノブ2mm、背面端子11mmを含む
重量 22.5kg(本体)
29.0kg(標準梱包)
付属品 リモコン(RD-21)
電源ケーブル(JPA-15000:極性マーク付)
インストールソフトウェアCD
※こちらより引用しました。
外箱+外観
中古で買いましたが箱付きでした。
箱を開けるとさらに箱があります。高級機あるあるの二重箱です。
まず出てきたのが付属品です。
付属品の下には布に包まれた本体が出てきました。
本体正面です。シルバー調のデザインがカッコいいです。
天板はアルミのヘアライン加工です。
サイドです。ネジはいったいどこにいったのでしょうか。
背面です。RCA/XLRおよびデジタルアウト(OPT×1、COAX×1)、デジタルイン(OPT×2、COAX×1、USB×1)です。
安全上のご注意
使用するディスクに関する注意
再生中のディスクの取り出しについて
LUXMAN D/Aコンバーター用 Windows対応USBドライバーインストールマニュアル
オーナーズマニュアル
オーナーズマニュアルは高級バインダーに入っております。
LUXMAN D/Aコンバーター製品用 インストール・ソフトウェアCD
電源ケーブル(LUXMAN製 JPA-1500)高級品です。
リモコン※アルミニウム製
本体表示パネル(通常時)
本体表示パネル(ズーム時)
CDトレイ
SACDを置いてみました。
微妙にずれると挟まることもしばしば
視聴機の紹介
プリメインアンプ:YAMAHA A-S3000
CDプレーヤー:LUXMAN D-08u
スピーカー:DENSO TEN TD712zmk2
視聴レビュー(USB DAC)
『可愛くてごめん feat. ちゅーたん(早見沙織)』
声と楽器のセパレート感があり、それぞれが立体的に表現してくれます。もちろんただの立体感ではなく”粒立ち”がある立体感です。
声は声として再現し楽器は楽器として再現してくれます。どこかに引っ張られることなくとても表現力が高く定位のある安定感があります。さらに聞いていて良かったのがボーカルの「ここわかわいくひょうげんしたい」
「ここわやきもちをやいたようなひょうげんをしたい」そういった演者の感性までがより伝わってきてくれます。
おんなじ曲をリピートしていると、その都度、新しい発見があるので聞いていて飽きがこない音作りです。
『back number – 水平線』
様々な音が一気に出てきますが暴れることはありません。
すべて抑えこんで、細分化し、表現をあますところなく出してくれます。
1音1音タイトに表現してくれる”キレ”ですが、この”キレ”はぶれません。ぶれると騒がしくなり鳴らすのが難しくなるのですが、そこが安定してくれます。つくづくよくできたプレイヤーだと思います。SACDプレイヤーなのですが単体DACと言ってもいいでしょう。
『Joe Hisaishi Viola Saga- Movement 1から2』
クラシック音源の再現も素晴らしいです。とにかく音が濁らないしキレもあり楽器の表現力もあります。バイオリン、ピアノ、シロフォン、ティンパニー、スタンドシンバルの細部にわたる微増差の再現まできちんと出してくれます。ここまで再現性が高いとついつい聞いているとスコアを持ちながら聞きたくなってしまうほどです。デジタル音源はついつい平面的になってしまうのですが、三次元に広がって聞くことができます。
CDについているUSBDACでありながらも”おまけ”ではなく”やはり”一級品にクォリティーを持った単体DACです。
視聴レビュー(SACD/CD)
『NHKアニメーションカードキャプターさくらOST3』CD
トラック10:もう一人の守護者
不気味な怪しさを感じるサウンドトラック曲です。
初めはフルートとファゴットから始まり、ストリングス、クラリネットと加わってきます。
再生した瞬間から静けさのさらに奥の静寂から音が出ているように感じ不気味さが際立ちます。
それぞれの楽器が金属は金属、木製は木製、素材に合わせた傾向に奏でてくれる印象で無機質さがありません。
特に驚いたのはピッチカートです。バイオリンやコントラバスは弦をはじいた瞬間の振動音をそのまま出したのような感じになります。
ちゃんと目の前でソリストが指ではじいたかのようなです。オーディオは音楽を再現しているだけなのでおかしい話ですが、かなり再現性のポテンシャルが高いです。
もちろんSNは当たり前のように良くフルレンジ1発のスピーカーでもそれはダイナミックです。
『ホワイトアルバム2Original Soundtrack~encore~』SACD
トラック09:愛する心
女性&男性ボーカルの曲です。
まず男性ボーカルから始まるのですが、気持ちのこもった歌い方がそのままダイレクトに届いてくれます。
歌詞「本当に油断していた。さえない人と思ってた。」から「でもいまは信じられないくらいあなただけ見ています」
に対する気持ちの入れ方が絶妙に感じ取れます。そして女性ボーカルに変わるのですがこの傾向はここでも感じ取れます。
男性と女性のユニゾンになった時のセパレーションがこれまた絶妙で、本当に濁りの無い水平線がどこまでも続きます。
スピーカーの先に世界が自然に存在するような鳴り方をしてくれると感じ取れました。
総評
LUXMANのフラッグシップSACDプレーヤーは非の打ち所がない極上サウンドでした。独特のLUXMANらしい音色とはかけ離れたモニターサウンド調でどんなソースも音楽性豊かな表現でした。SACDプレーヤーについているUSB DACはあまり期待していませんでしたが、こちらもすごいです。どちらかとおまけ程度にしか思っていませんでしたが、単体DACと呼べるクォリティーです。これまたすごいです。これが50万円以下で出てきたら買うしかないですね。
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