2020年頃からPCモニター市場の進歩するスピードが緩やかになった気がします。IPSが高い時代も、4Kパネルが高い時代も、お値段がだいぶこなれてきました。そんなときに有機ELパネルを搭載したPCモニターが発売し興味を持っていたら湾曲タイプも発売したので買ってみることにしました。15万円も払ってゲームではない動画視聴やビジネス用途で果たしてどのような体験ができるのかちょっとコーヒーブレイク記事みたいに書いていきます。


スペック
全てのスペック
機能
- AMD FreeSync™ テクノロジー○(AMD FreeSync™ Premium Pro テクノロジー)
- ブラックスタビライザー○
- 工場出荷時キャリブレーション○
- 色覚調整○
- クロスヘア○
- DAS(Dynamic Action Sync)モード○
- FPSカウンター○
- HDCP○(HDCP2.3)
- HDR10○(HDR10)
- ハードウェアキャリブレーション○
- Live Color Low Blue Light○
- NVIDIA G-Sync™ テクノロジNVIDIA G-Sync Compatible
- PBP(ピクチャーバイピクチャー)○(2PBP)
- PIP(ピクチャーインピクチャー)○
- ブルーライト低減モード○
- アンビエントライト○(Unity Hexagon Lighting)
- Smart Energy Saving○
- VESA Adaptive-Sync○
- VESA ClearMRVESA ClearMR 13000
- VESA DisplayHDR™VESA DisplayHDR™ True Black 400
- VESA DSC○
- VRR○
アクセサリー
- HDMIケーブル○(1.8m)
- AC-DC アダプター○
- DisplayPortケーブル○(1.8m)
- 電源コード○(1.5m)
- クイックセットアップガイド○
- USBケーブル○(1.8m)
- 保証書○
出入力端子
- DisplayPort1(Ver.1.4)
- HDMI入力2
- ヘッドホン(ステレオミニジャック)1(4極:ヘッドホン出力+マイク入力)
- USBダウンストリーム2(USB3.0)
- USBアップストリーム1(USB 3.0)
外形寸法 / 重量
- 梱包時外形寸法[mm]985 × 338 × 550
- スタンド非装着時外形寸法(幅×高さ×奥行)[mm]888 × 404 × 198
- スタンド装着時外形寸法(幅×高さ×奥行)[mm]888 × 491~611 × 310
- 梱包時重量[kg]16
- スタンド非装着時重量[kg]7
- スタンド装着時重量[kg]10.4
液晶パネル
- アスペクト比21:9
- 輝度(標準値)1040cd/㎡(APL 1.5%時)
- 表示色約10.7億色
- 色域DCI-P3 98.5%
- コントラスト比1,500,000:1
- 有効表示領域(幅×高さ)915×383(mm)
- パネルタイプOLED
- 画素ピッチ0.266×0.266(mm)
- 最大表示解像度3440×1440
- 応答速度(標準値)0.03ms (GTG)
- 画面サイズ39インチ
- 表面処理アンチグレア
- 視野角(水平/垂直)178°/ 178°(CR≧10)
情報
- 発売2024
筐体仕様
- 高さ調整120mm
- OSD操作OSDジョイスティック
- スイベル角度左10゚/右10゚
- チルト角度前:-10゚~後:15゚
- マウント規格100×100
その他
- JANコード49-89027-026384
電源
- 電源入力100-240V,50/60Hz
- オフ時0.3W
- 消費電力(オンモード値)52.2W
- 待機時0.5W
スピーカー
- DTS Headphone:X®○
安全/不要輻射
- ROHS指令○
- CE○
- FCC-B○
- J-Moss○
- TUV-TYPE○
- UL(cUL)○
- VCCIクラスB
アプリケーションソフトウェア
- OnScreen Control○
- Dual Controller○
- LG Calibration Studio○
垂直走査周波数
- HDMI48-240Hz
- DisplayPort48-240Hz
メーカーページより引用
外観
フロント(スタンドあり)

フロント(スタンドなし)

サイド

リア(スタンドあり)

リア(スタンドなし)

湾曲の状態1

湾曲の状態2

湾曲の状態3

接続端子

付属品

保証書

画質モードの種類
ゲーマー1

ゲーマー2

FPS

RTS

鮮やか

ブルーライト低減モード

HDR効果

sRGB

色覚調整

評価ポイント1.ビジネス用途で使えるか?
湾曲ディスプレイの良いポイントは「湾曲」という部分にあります。昨今、EIZOやLG、DELLなどの幅広く出ておりますが、LGは800Rという、かなり湾曲度合いが強いです。この湾曲の度合いが強いとディスプレイの隅々まで視界に入りますので顔や首を動かす必要がありません。
実際にExcelの画面を表示してみると、縦は62列、横はAからAU列まで表示されます。設定で表示の拡大によって表示されるマス数は左右されますが、なによりもこれだけ大量にあるマス情報を一回で視認できます。筆者はこのディスプレイを買ってからテレワークが楽になりました。財務経理や監査資料などが一気に見られます。

Wordの画面を表示してみると、一気に4枚を閲覧することができます。会社のルールなどの資料を作るときに重宝しますね。個人的には4枚を一気に表示することはなく、半分の2枚だけ表示して残りの半分はTeamsやメールを表示します。

文字を拡大してみました。4Kパネルよりもややドットピッチは荒く見えます。WQHDなので仕方がないですが、ここまで拡大して使う方はいないので説明不要な部分だと思われます。

文字に蛍光ペン表示をしてみました。有機ELらしい発色でクッキリハッキリと表示されます。

この湾曲の良さは湾曲しているから見やすい訳です。2Kのモニターを2枚並べて使っても湾曲していないので首や目が疲れます。湾曲だから良い訳ですね。
評価ポイント2.液晶よりも有機ELは疲れにくい?
ディスプレイで問題視されるのがブルーライト問題です。しかしながら医学的な結論がないのでブルーライトについては画面の輝度や色温度を下げれば良いだけの話です。それでも有機ELを選びたいのは色域が広いからだと認識しております。本当に賛否両論ありますし、これが直結するかは不明ですが、液晶ディスプレイよりも有機ELディスプレイの方が眼球疲労が少ない傾向に感じます。
なお、従来とは異なる波長を抑えることで、ブルーライトを低減させるLG独自のLive Color Low Blue Light機能が備わっているため、そちらによる効果も高そうです。

メーカーページより引用
240Hzのリフレッシュレートに対応している部分も恩恵があると感じられます。マウスのポインターの動き、ページのスクロールの動き、通常のビジネスモニターでは60Hzなので、より「滑らか」な表示ができます。ゲームや動画再生なら必要と思われますが、実際にビジネスでも使うと戻れなくなるほどの使い心地です。

メーカーページより引用
評価ポイント3.やっぱり写真や動画視聴は最高だった!
有機ELは鮮やかな色彩と高いコントラスト、深いブラックの表現が好印象です。まずは京都の三千院です。三千院では珍しい積雪の時に屋内から撮影しました。白と黒のコントラストが綺麗です。

Amazonで開催されたAmazon barです。様々な色合いのお酒が並べられており色彩豊かで鮮やかに再現されています。

デモディスクの再生です。ブルーレイプレーヤーから収録された信号通りに再生すると左右に黒いバーがはいります。左右に黒いバーが入っても湾曲しているので没入感が得られます。


左右の黒いバーが気になる方は、設定画面からアスペクト比を変える機能で設定変更が可能です。

さっきの画像を全画面表示にするとこんな感じです。


アニメも好印象です。

評価ポイント4.PinPや2画面表示が可能で便利
昨今では大画面だと当たり前な機能ですが、もちろんPinPや2画面表示に対応しております。PinPは筆者の場合メインはDisplayPort、サブはHDMI2にしました。なお、PinPとは画面の中に小さな独立した領域を設けて、メインの表示とは別の内容を表示する機能です。

実際にwebサーフィンをしながらPinPでデモディスクを再生している様子です。

2画面表示では左にwebサーフィン画面、右にデモディスク画面で表示しました。

総評
湾曲ディスプレイはゲーム用途だけではなくビジネス用途や動画視聴でも効果的に発揮します。ディスプレイが湾曲していることでたくさんのデータを使ったExcelは視認性が良く首が疲れないこと、動画は没入感が得られる効果があります。されに液晶ではない有機ELディスプレイなので高コントラストで発色が良く黒の再現性も素晴らしいです。さらにLGというところもポイントが高く、世界のパネル供給メーカーとしてトップのメーカーです。特にこのモデルに採用されていますMLAという技術により輝度がより高く素晴らしい映像表現を出してくれます。お値段は15~20万円ぐらいの非常に高価ですが、この恩恵は値段以上のものだと感じられます。是非、一度、お試しください。


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